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業務整理

業務整理とは?実践する際の手順と期待できる効果をチェック

業務が滞りやすかったり、精度が低いと感じたりしているのであれば、原因を追究し、改善のための対策をとらなければなりません。そこで役立つのが業務整理です。

ただ、「業務整理をしたいけれど効率的な方法がわからない」と悩んでいる方もいるでしょう。

そこで、業務整理による業務改善を行いたいと考えている方のために、業務整理の基本や手順、期待できる効果などを解説します。この記事を読むことによって業務整理を成功させるためのポイントなどもわかるようになるので、ぜひご覧ください。

目次
業務整理とは
業務整理の手順
業務整理によって得られる効果
業務整理のポイント
業務整理にはマニュアルがあると便利

業務整理とは

業務整理とは、現在行われている業務を整理し、見直していくこと全般をいいます。例えば、不要な作業を排除したり、必要に応じてデジタル化したりするのも業務整理の一つです。

例えば「以前からこうしてきたから」という理由で行われている効率の悪い業務があれば、見直しが必要です。このような業務は現在の形で行うことが当たり前になっているため、その業務をなくす、やり方を変えるといったところに考えが至らないこともあります。

業務整理に取り組むことによって、現在は「当たり前」と考えて行っている業務に改善が必要なことが見えてくることもあるでしょう。業務を効率化したいと考えているものの、何を行えば良いかわからないと悩んでいるような場合にも役立ちます。

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業務整理の手順

業務整理を行う際は、タスクリストの作成、タスクの細分化、不要・苦手な業務のチェックと進めていきます。それぞれおさえておきたいポイントを紹介します。

①タスクリストを作成する

はじめに、タスクリストを作成しましょう。現在行われているタスクを書き出し、まとめていきます。

この時、文章で詳細に説明するのではなく、箇条書きでわかりやすく、シンプルに書き出すのがポイントです。各作業で行う細かいタスクは次のステップで細分化していくことになるので、ここでは大きく分類しておきます。
例えば、営業の仕事の場合は以下のような形です。

【例】

  • 営業戦略を立てる
  • 営業先を考える
  • アポイントをとる
  • 商談用資料を作成する
  • 商談にいく

タスクリストを作成することで業務の流れが一目で判断しやすくなります。その業務について詳しく理解している人、現在行っている人が担当しましょう。

②タスクを細分化する

続いて、作成したタスクリストをもとに、タスクを細分化していきましょう。頭で考えながらタスクリストを作っていくと、抜けが発生してしまうこともあります。
実際にその作業を行いながら一つひとつタスクとして書き出していく方法が効果的です。

無駄を見つけたりまとめられるポイントを探したりするのに役立つので、わざわざタスクとして書き出す必要がないと思われる簡単な作業なども漏れなく書き出すようにします。

例えば「資料を作成する」タスクでは目次を作る必要があり、そのためには以下のような作業を行うことになります。

【例】

  • 全体の流れを考える
  • 詳細な構成を考える
  • 見出しを考える

このような形で各タスクを詳しく細分化していきましょう。

③不要あるいは苦手な業務をチェックする

タスクを細分化していくと、不要あるいは苦手な業務が見えてくることがあります。これらを探し出し、それぞれ分類しましょう。

例えば、タスクを細分化した結果、プレゼン資料の作成に非常に時間がかかっていたことがわかったとします。また、時間をかけて作成した資料も相手のニーズや関心に合った情報を伝えられず、効果を発揮できていなかったとしましょう。

つまり、プレゼン資料の作成は苦手な業務です。

このように、具体的に苦手な業務が見つかれば、より魅力的な資料を作成できるツールを導入したり、場合によっては外部への委託を考えたりする方法もあります。

苦手な業務は時間がかかってしまうケースが多いので、効率化する方法について考えていかなければなりません。

業務整理によって得られる効果

業務整理を行うことで、さまざまな効果が期待できます。主な効果は以下の4つです。

業務のルーティン化が図れる

紹介したように、業務整理をする際はタスクリストを作成し、現在行われている業務を記録します。その際、全体をどのような流れで進めていくのか把握することが可能です。

そのため、同じ業務を行う際は作成したタスクリストや記録を確認して進めることで業務のルーティン化が図れます。

中には、頻繁に行う業務ではなく、特定の時期だけ、依頼がきた時だけ実施する業務もあるでしょう。こういったものは、前回行ってから時間が空いてしまうと、どういった手順で行えば良いのかわからなくなることもあります。

各業務をルーティン化して把握し、資料としてまとめておけばそのような場合も対応しやすくなるはずです。

業務の精度が向上する

業務をルーティン化することにより、1つの作業を効率よく、簡潔に行えるようになります。これは、必要な作業や確認が抜けたり、漏れたりすることを防ぐためにも効果的です。

そのため、業務整理を行うことで業務の精度向上が期待できます。

例えば、その業務を実施した際に確認不足によるミスが発生してしまったとしましょう。この場合は、タスクに確認作業を加えておきます。

こうすることで、次回は同様のミスが発生するのを防ぐことが可能です。

業務整理によって時間のかかっている作業を効率化させたり、不要な作業をなくしたりできます。

時間効率良く業務を進められるようになればそれだけ確認にも時間を取れるようになるのも、業務の精度向上につながるでしょう。

スケジュールが組みやすくなる

タスクを細分化し、それぞれのタスクでどういった作業が必要なのかがわかりやすくなると、スケジュールを組みやすくなります。例えば、業務の締め切りを設定していたものの、実際に取り組んでみたところまったく間に合わなかったようなケースもあるでしょう。

これは、その業務を終わらせるまでに必要なタスクにかかる時間を正確に把握できていなかったために起こってしまうミスです。しかし、必要なタスクや作業を洗い出しておくことで、より正確なスケジュールを立てやすくなります。

頻繁にスケジュール通りに進まなくなったり調整が必要になったりする場合は、業務整理を行っていきましょう。

業務状況が把握できる

業務整理によって、どの業務でつまずいているのか、どこに時間がかかっているのか見えてくるので、業務状況の把握ができます。次に同様の業務を行う場合は、その点を考慮した上でスケジューリングすれば、予定通りの納期、タイミングで完了させられるようになるでしょう。

また、タスクリストの作成とタスクの細分化を行うことになるので、業務がどこまで進んでいるのかも一目でわかります。完了までにやらなければならないことが多い業務であっても進捗がわかりやすくなるでしょう。

業務整理のポイント

業務整理を効果的に、効率よく行っていくためには、いくつかポイントがあります。以下の4つに注目して取り組んでみてください。

ポイント①目的を明確にする

まずは、業務整理の目的を明確にすることから実施しましょう。例えば「デジタル化を進める」ことを想定している場合に、デジタル化をすること自体が目的とならないように注意が必要です。

デジタル化を進める根本的な目的は、業務効率の改善や売上の向上などにあるはずです。そのため、デジタル化を進めるのであれば、その先の目的である業務効率の改善や売上向上につながるような形で進めていかなければなりません。

目的を明確にしておかないとゴールが曖昧になり、どのように手順を踏んでいけば良いのかなどもわかりにくくなります。

ポイント②業務を可視化する

実際に業務整理に取り組む前に、現在行っている業務をしっかり可視化していきましょう。タスクリストを作る、それを細分化するといった方法を紹介しましたが、これを丁寧に行っておかないと効率的な業務改善にはつながりません。

不要な業務や、効率化できる業務が見えてこないこともあります。

特に、属人化している業務は担当者しか理解していない部分が多く、その人が休んだ際などにほかの人がカバーできません。属人化している業務も可視化した上で、業務整理につなげていきましょう。

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ポイント③目的意識を持たせる

業務整理は会社全体または部署単位で目的意識を持って取り組むことで大きな効果を発揮します。関係するすべての従業員に目的意識をもってもらうには、行う目的や、実施することで期待できる効果などを従業員に理解してもらわなければなりません。

必要性などを正しく理解してもらうことにより、業務整理を実行するためのモチベーション向上が期待できるようになります。業務整理で従業員に対してどういった恩恵があるのかを伝えておくと、やる気 の向上にもつながりやすいでしょう。

ポイント④優先順位をつける

優先順位の高いものから取り組んでいきます。例えば、実施することで売上につながりやすいもの、大きな効果が得られるものなどは、優先度が高くなります。

簡単に取り組めるものから行う方法もありますが、実施しても効果が低いものばかり優先してしまわないように注意しましょう。

業務整理を実現していくには時間がかかるため、優先順位を正しく設定することが重要です。

業務整理にはマニュアルがあると便利

いかがだったでしょうか。多くの企業で実践したい業務整理について解説しました。実施する目的や期待できる効果などをご理解いただけたかと思います。

効果的に進めていくためには、業務マニュアルを作成して活用していくのがおすすめです。業務の手順や必要なスキル・ノウハウをまとめた業務マニュアルがあると、従業員によって異なるスキルやノウハウの差をカバーできます。

フィンテックスでは、現場で本当に役に立つ、わかりやすいマニュアルを作成しているので、ぜひご相談ください。マニュアルコンサルティングによる業務の見える化、業務整理など、マニュアルを通して各社の課題解決をサポートします。

監修者

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中丸 貴仁

企画営業部 営業本部長 / 経営学修士(MBA)

<略歴>

フィンテックスにて、マニュアル作成に関する様々な顧客課題解決に従事。 金融系からエンターテインメント系まで様々な経験から幅広い業務知識を得て、「分かりやすいマニュアル」のあるべき姿を提示。500社以上のマニュアル作成に携わる。また、複数の大企業でマニュアル作成プロジェクトの外部マネージャーを兼務している。 趣味は茶道。

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